感じたこと、思ったことノート

主観の瞬間的垂れ流し、混沌の整理、迷子の自分探し。井戸の底から雲の上まで。

あけおめ! 帰村 "Syberia3" "Syberia - The World Before"

あけおめ!最近あまり開けていなかった。

 

先月中旬からは村で過ごしてた。お魚獲ったり野菜(野草)採ったり草刈りしたりのんびりしたり。生きるっていうのは僕にとってはここなんだなぁと毎回思う。早く隠居して村で暮らしたい。あの空気なのよ。あとは電波がもう少し入ればね…

 

僕が住んでいた頃は買う人がいなかったような魚も最近は買い手がすぐ見つかる。夕方村の近場に刺し網を一枚仕掛けて朝チェックに行き、10kg前後捕れるからそれで日本円で1500円~2500円になる。村でただ暮らすなら数日に一回やるだけで十分生活できちゃう。問題はワニが保護された影響で増えたために場所を気をつけないと破られちゃうってことだろうか。この短期でも1回あった。それでも十分割に合っちゃう。

当時からこうだったらもう少しできたことあっただろうなぁ。でも収入気にしないでおかず担当要員として生活できたから逆に良い経験でもあったからまぁいいや。

 

これは置き針で釣ったパンガシウスとか刺し網で獲ったウラウチフエダイとかクリプトプテルスとかハマギギとか。色々獲れるのが汽水の醍醐味。

二週間ほぼ毎日刺し網とか置き針とか投網やってたから手が傷だらけだった。その痛みの生きている感。

 

そんな生活を楽しんで年が明けてからまたここに帰ってきた。

 

 

新年は不服ながらお仕事と、夜はゲームをやって、昨日Syberia - The World Beforeをプレイし終わった。前作のSyberia 3は先月クリアした。

SyberiaとSyberia IIは大分前にプレイしてとても好きだったゲーム。3以降は前のパソコンだと重そうなので保留してた。Syberiaシリーズはポイントクリック型のアドベンチャーパズルゲームなのだけど、独特な世界観とストーリーが本当に好き。

 

Syberia 3はそれに加えカメラ演出や音楽、グラフィックスによるシネマティックな演出が素晴らしく進化していて、よりエステティカルにSyberiaの世界に浸れるのが良かった。視点移動で背景をアートとして成立させてるところとか凄い。哀愁漂うソ連モチーフの田舎町や原発事故による廃墟が主な舞台だけど、その空気まで表現されてる。ただ色々新しいことに挑戦してるせいか操作性が悪くなってるので多少ストレスもある。没頭してる時に思うように動けないとちょっと冷めちゃったり。でも、それを差し引いてもとても素晴らしいゲーム。終わり方がスッキリしないので続編が出てからやって本当に良かったと思う。


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その続編で最新作のSyberia - The World Beforeは更に衝撃的だった。1、II、3と同じ主人公Kate Walkerに加え、別の時間軸でDana Rozeというもう一人の主人公を交えて2つの時間軸で同じ場所を舞台にストーリーが展開されていく。Kateは3の1年後である2004年、DanaはWW2前の1937年からで、ドイツの占領を受けた架空の中央ヨーロッパの国が舞台。オートマトンや架空の生物が存在する世界観も健在な中、ファシズムの高揚による緊張や占領、レジスタンスによる抵抗のような史実的な要素が物語の中心になっていてとても不思議な感じ。音楽やグラフィックス、演出も更に進化していて、ヨーロッパの華やかな雰囲気がファシズムの脅威に飲み込まれていく空気的な描写がとても凄かった。この中央ヨーロッパの戦争前夜の描写には度々オードリー・ヘプバーンのインタビューを思い出した。


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序盤はDanaという一人の女性の人生をKateを通して見ている映画という感じ。青春やロマンス、悲劇もある。そのDanaのストーリーがプレイヤーにとっては今まで1、II、3を通して一緒に冒険してきたKateのストーリーと徐々に結びついて深まっていくプロットが見事だし、本当にワクワクする。ある意味映画以上に映画だと思う。

正直TWBで最初にKateが出てきた時はその状況や状態に「えぇ…どうなっちゃってるの?…大丈夫かこの作品?…」と引き気味だったけど、そんな前作までの経験者を不安にさせるような序盤でも今まで通りどんどん引き込まれていって「やっぱりSyberiaよ…」ってなった。

Danaの数奇な人生を中心にストーリーが展開されていくのだけど、戦禍の中ではある意味そんな数奇や悲劇が沢山存在してきた。そんな数奇が今に繋がっているっていうのは当たり前のことなのだけど、それを経験的に体験できるのがこの2つの時間軸というシステムを軸にしたストーリーなのかも知れない。

 

最後は次回作に繋がる終わり方だけど、3の最後とは違ってKateらしさ全開な感じが、これで終わってしまっても集大成として有りかもと思えるようなポジティブな終わり方で良かった。

ゲームの最初とエンドロールでも触れられてるけど、物語の生みの親でシリーズ通しての監督のBenoît Sokal が完成前に亡くなられているから、次がどうなるかわからない。

僕にとっては人生の中で特に意味のある作品でもあるから、生み出してくれて本当にありがとうという気持ち。

 

どっちも本当に素晴らしいからできる人はやって欲しい。シリーズ全部素晴らしいから。でも3だけ日本語字幕無いから勧めづらいし(他の3つがどんな字幕だかも知らないけど)、Syberia、Syberia IIに触れてこそっていう部分もあるからやっぱり勧めづらい。僕は好きなんだけど、今やるには色々古いし、こういうゲームって人を選ぶからね。それに全部やると結構な時間になる。

 

かといってYouTubeとかのプレイ動画とかってどうなんだろうか。プレイしてから観るにはいいと思うけど、観るのとプレイするのはやっぱり違うと思う。やってることはアドベンチャーパズルゲームなんだけど、そのキャラクターを操作してパズルもそのキャラクターとして解いてってやってると自分とそのキャラクターに特別な結びつきが生まれるじゃない?

視聴者視点と主人公視点はまぁ当然別物だけど、操作が伴うゲームってプレイヤーが主人公を通して物語を経験していく部分があるから、プレイヤー視点っていうのは視聴者視点とは似て非なるものだと思う。アドベンチャーゲーム的な選択の意思決定もそうだし、一つ一つのパズルを解いた時の達成感っていうのもある意味主人公と共有してるものだからね。映画以上に映画って僕が書いたのも、多分映画以上にシネマティックな体験ができたと感じてるからなんだと思う。

プレイ動画を観るっていうのにも利点があるのだろうけど、僕はプレイヤーとしての感想しか持ってないからプレイ動画の方を勧めることは難しいって話ね。

はい。

とっても素晴らしいゲームなのです。

 

BGMもとっても良いのです。


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