親ガチャって言葉を聞くと、よく分かんないって思うのと同時にそれだけ自分という存在がはっきりしてるんだなぁっていう風に思えて羨ましさもある。
なんて言うんだろうなぁ。親そのものなり親の性質が違ったという仮定をして、その延長線上に出てくる自分が自分って言えるのが凄いなぁって。
僕なんて昨日の自分が今の自分かすら思い起こすと怪しいし、今これを書いている自分が自分かすら怪しい。感じている自分と考えている自分も別だし、遡った自分も別だし、そもそも自分とは何なのか。僕の中に沢山僕がいてレイヤーとしての僕がいてその外側にももしかしたら僕がいるかも知れなくて、とか考えてると僕とは何か分からなくなってくる。詰まる所自分と確信できるのが瞬間的な感覚でしかないせいなのだと思う。
そりゃ存在としての僕が僕であることは頭ではわかるのだけど、それはどこかやはり霞んでいて。なんかこう、砂上の楼閣感。内側のバラバラも霞んだ感覚も大分マシにはなったのだけど。
親ガチャって想定しても、今僕の意識がここに存在してるからには、どうしようにも分岐して平行に存在する(もしくはそもそも分岐すらしていない)自分のような何かしか想定できなくない?それは自分なの?っていう感じで親ガチャそのものが上手くイメージできない。
あの時ああしてたらどうなってただろうっていう想像が上手くできないのに似ているかも。分岐の直後くらいは想像できてもそのあとは真っ黒。
そんなんだから色々と信じることに難があって、輪廻なんかもそうだし、魂とかっていうのも中々落とし込めないから、それに起因する生き辛さがずっとあるように思う。いい加減懐疑の海から抜けたいよぅ。なんて言いながら自分から深みに嵌っていく。
だから親ガチャってことを普通に言える人たちに僕は無い物ねだり的な羨ましさを抱くのだろう。
あと似たようなので、人間に生まれる確率がとても低いって記事も見たのだけど、それも引っ掛かる。人間ではないものに生まれた自分、その想像は楽しいけれど、でもそれは自分なのか。その想像すら、たとえばイトヨリダイに生まれた自分を想像しても、それは今の自分が記憶を駆使して勝手に作り上げているわけで、その偽物感に腹立たしささえ覚える。
鳥になった自分とか想像するけど、それは鳥の皮を被った自分でしかないしね。
自分というものがよくわかってないのに、やたらと自意識というか、自分は自分という感覚があるから、それを超えたものが前提となってるその仮定がいまいち掴めない。
だって前提として、生まれる前に自分がなければ何か別のものとして生まれる確率なんて比べられないでしょ。その思考が自然にできるのはやはり生を超えて自分の存在を意識できているということだから(だよね?)、やっぱりそういう面では羨ましいなって思う。
どうしたらそれができるのだろう。
それにしてもなんだろう。僕は僕であって僕でしかないと言いながら、僕って何だろうと考え出すとどれが僕だか分からない。いつもの。
親ガチャに関してはあれだけど、じゃあ順序的には僕の中で子ガチャは成り立つのかって話になるよね。
物質的には精子や卵子の性質とか、メンデルの法則とか習ったし、形質的なことで言えば成り立つのかなぁとも思う。でも人格の伴った子供ってなると実際に生まれた存在する子供以外を想像するのは難しくて、子ガチャもやっぱり上手く成り立たないんじゃないかなぁと思う。実存はそこにしかないのだし、それを前にした瞬間ガチャという仮定は崩れるよね。
妄想とかは大好きなんだけど、自分の周りに関することだとガチャ的な考えは僕には合わないのかな。その思考の大元にアタリ・ハズレがあるせいな気もする。アタリ・ハズレ云々じゃなくて、引いた時点で存在と非存在じゃんってなるからかな。あたりはずれがある軸ではないけれど、強いて言えば出てきた時点で全部アタリなんだよなぁって。今全部ハズレって出なかったということは、僕は存在を肯定的に捉えてはいるのかな。だってやっぱり存在しないって想像すると怖いしぃ…
生まれに関する避けられない不運や不幸がないっていうわけじゃなくて、それってなんかこう、ガチャみたいな不確定的なもので喩えられるものとは違うって感覚なんだろうね。別に運命論が好きっていうわけでもないのだけれど、起きたことは起きたことだしなぁって思うし、それをハズレ的に捉えるのは軽視というか目を背けるというか、ちょっと真摯じゃないかなって思うかな。不幸こそ直視した方が良い気もする。自分のものも他人のものも。
妄想繋がりで思い出したんだけど、昔おかあさんといっしょの歌で『そうだったらいいのにな』ってあったよね。うちのお庭がジャングルで~ってやつ。保育園の時、なんかあれ好きだったなぁ。
昔から妄想好きだったのかな。
因みに『とんでったバナナ』と『あわてんぼうのサンタクロース』と『ふしぎなポケット』が好きだったのも今思い出した。どうでもいいけどね!懐かしいなー。